てぃーだブログ › 覆面母さん、今日も行く! › 2008年07月

欠片

2008年07月17日

Posted by 茶トラン at 02:53Comments(1)TrackBack(0)暴走する妄想
『草木一本も生えていない、オアシスもまったくないような砂漠で、粉々に砕け散ってしまった小さなガラスの欠片(かけら)を拾い集める』


わたしの日常は、イメージとしては昔からこんな感じ。
(ちょっと気取りすぎかも・・・(笑))

オアシスもない、水もない砂漠で粉々に砕け散った欠片をひとつひとつ探し出して拾う作業は、ほんとうに気が遠くなる。


ひとつの欠片をやっと見つけては拾い上げ、ため息をついて座り込む。
座り込んでしまったら次はいつ立ち上がれるのかわからない。
砂漠で次の欠片を見つけるためには、水が不可欠になるが、その水さえもいつ手に入れられるかわからない・・・・


やっとの思いで見つけた欠片を、灼熱の砂の中に手を突っ込んで拾い上げようと這いつくばっていると、その手元を思い切り蹴り上げるような人間がたびたび現れる・・・。わたしはまた、ため息を吐きながら体中にかぶった砂を払い落とすところから作業を始めなければいけない。


嵐が来て身動きできなかったり
どんなに振り絞っても、気力も体力も出てこなくてへたりこんだり
蜃気楼が見えて走っても、蜃気楼はやっぱり蜃気楼だったりするのだけど・・・



それでも、

欠片を見つけ出して拾い集める作業を続けていくことでしか自分を維持できない私は、こうして生きていくんだと思う。


我ながらなんてうっとおしい人間なんだろうと思うが、仕方ないよな・・・


ちょっとだけブルーな茶トランでございました。

ベーパームーン

2008年07月15日

Posted by 茶トラン at 00:51Comments(0)TrackBack(0)覆面母さんの日常
私は真昼に輝く太陽より夜の闇に浮かぶ銀色の月がスキ。

明け方、東の空が明るくなる直前の月(有明の月というのでしょか?)



今夜は朧月夜だよ

と、あの人が言った。

そう・・・

とだけ私は答えた・・・。

今夜の月は、どんなふうに見える?

とあの人が言う。

わからない・・・いつもうつむいているから・・・

とつぶやいた。

当時、アルコールに溺れきっていた私の目には、薄くもやがかかった月は
くすんだオレンジ色で、いくつにも割れて滲んで見えた。


足もとに真っ黒いヘドロのぬかるみがあって、自力では抜け出すことなど不可能だと思っていた。


「ここまでおいで。怖くないから^^」


と、柔らかい手を差し出してくれたあの人。


私は檻の中から出たら生きていけないのよ・・・



前方5メートルも視界がない大嵐の夜、私は両手に仔猫をかかえ、着の身着のまま
ガラスの檻をぶち破り、全身血まみれのまま走った。



走って走って、辿り着いた南の島の港についたとき、


真っ青な空と、ペパーミントグリーンの海に思わずくらくらした。










仔猫ねこねこ

2008年07月01日

Posted by 茶トラン at 19:43Comments(3)TrackBack(0)覆面母さんの日常
私は両手に仔猫を抱えて南の島へやってきた。

仔猫を抱えて、右も左もわからず身動きできずにいた。

仔猫たちはまだ、自分で自分のエサを確保する術を知らない。

ずっとガラスの檻の中で暮らしていた私は、初めての外界が怖くてしかたなかった。



常に牙を剥いていた。

仔猫たちを守らねば。
仔猫たちにひもじい思いをさせないように。
仔猫たちにはわたししかいないんだ。



両手にいっぱいの荷物を抱えきれなくなったとき、知らないよそのおとなが助けてくれた。


わたしにとって世間の大人とは、自分に害を及ぼす敵でしかなかったのだが、そうでもない大人もいるのだと初めて知った瞬間だった。



まぁまぁまずその両手いっぱいの荷物を降ろしなさいよ

んで、水飲んでエサ食ってとりあえず今夜は眠りなさいよ

ほらほら、そんな怖い顔ばっかしてるから仔猫たちも怯えてるさ~

明日には明日の風が吹くさ~ね♪



台風の夜、激しい風雨に怯える仔猫たちを両脇に抱え、その小さな寝息を子守唄代わりに

丸くなって気持ち良さそうに眠る仔猫たちの姿を見ながら、生まれて初めて

外敵に怯えずにぐっすり眠った夜。



今でも嵐の夜は、仔猫たちを両脇に抱えてぐっすり眠る。

わたしたちにとって嵐の音は、心地よい子守唄。

嵐が外敵から守ってくれる。



目が覚めると、信じられないくらいに濃い青空が広がっていた。

木の影も、嵐に負けずに踏ん張っていたアカバナも、緑も、ありえないくらいに色が濃い。



くらくらするような南国の空の下、私は外敵から身を守る自分達だけの寝床と餌場を確保した。



生きていける。

檻の中から出ても、親子で生きていける!と、確信した。


小さな餌場兼寝床で、仔猫たちは自分自身の足で外を歩くようになっていった。


今は、仔猫たちが帰ってくるのをただ待っているだけ。

もう両脇に抱えておくことはできない

両手に仔猫を抱えて、世界中の全てに牙を剥いていた私はもういない。