› 覆面母さん、今日も行く! › 2008年07月01日私は両手に仔猫を抱えて南の島へやってきた。
仔猫を抱えて、右も左もわからず身動きできずにいた。
仔猫たちはまだ、自分で自分のエサを確保する術を知らない。
ずっとガラスの檻の中で暮らしていた私は、初めての外界が怖くてしかたなかった。
常に牙を剥いていた。
仔猫たちを守らねば。
仔猫たちにひもじい思いをさせないように。
仔猫たちにはわたししかいないんだ。
両手にいっぱいの荷物を抱えきれなくなったとき、知らないよそのおとなが助けてくれた。
わたしにとって世間の大人とは、自分に害を及ぼす敵でしかなかったのだが、そうでもない大人もいるのだと初めて知った瞬間だった。
まぁまぁまずその両手いっぱいの荷物を降ろしなさいよ
んで、水飲んでエサ食ってとりあえず今夜は眠りなさいよ
ほらほら、そんな怖い顔ばっかしてるから仔猫たちも怯えてるさ~
明日には明日の風が吹くさ~ね♪
台風の夜、激しい風雨に怯える仔猫たちを両脇に抱え、その小さな寝息を子守唄代わりに
丸くなって気持ち良さそうに眠る仔猫たちの姿を見ながら、生まれて初めて
外敵に怯えずにぐっすり眠った夜。
今でも嵐の夜は、仔猫たちを両脇に抱えてぐっすり眠る。
わたしたちにとって嵐の音は、心地よい子守唄。
嵐が外敵から守ってくれる。
目が覚めると、信じられないくらいに濃い青空が広がっていた。
木の影も、嵐に負けずに踏ん張っていたアカバナも、緑も、ありえないくらいに色が濃い。
くらくらするような南国の空の下、私は外敵から身を守る自分達だけの寝床と餌場を確保した。
生きていける。
檻の中から出ても、親子で生きていける!と、確信した。
小さな餌場兼寝床で、仔猫たちは自分自身の足で外を歩くようになっていった。
今は、仔猫たちが帰ってくるのをただ待っているだけ。
もう両脇に抱えておくことはできない
両手に仔猫を抱えて、世界中の全てに牙を剥いていた私はもういない。
仔猫を抱えて、右も左もわからず身動きできずにいた。
仔猫たちはまだ、自分で自分のエサを確保する術を知らない。
ずっとガラスの檻の中で暮らしていた私は、初めての外界が怖くてしかたなかった。
常に牙を剥いていた。
仔猫たちを守らねば。
仔猫たちにひもじい思いをさせないように。
仔猫たちにはわたししかいないんだ。
両手にいっぱいの荷物を抱えきれなくなったとき、知らないよそのおとなが助けてくれた。
わたしにとって世間の大人とは、自分に害を及ぼす敵でしかなかったのだが、そうでもない大人もいるのだと初めて知った瞬間だった。
まぁまぁまずその両手いっぱいの荷物を降ろしなさいよ
んで、水飲んでエサ食ってとりあえず今夜は眠りなさいよ
ほらほら、そんな怖い顔ばっかしてるから仔猫たちも怯えてるさ~
明日には明日の風が吹くさ~ね♪
台風の夜、激しい風雨に怯える仔猫たちを両脇に抱え、その小さな寝息を子守唄代わりに
丸くなって気持ち良さそうに眠る仔猫たちの姿を見ながら、生まれて初めて
外敵に怯えずにぐっすり眠った夜。
今でも嵐の夜は、仔猫たちを両脇に抱えてぐっすり眠る。
わたしたちにとって嵐の音は、心地よい子守唄。
嵐が外敵から守ってくれる。
目が覚めると、信じられないくらいに濃い青空が広がっていた。
木の影も、嵐に負けずに踏ん張っていたアカバナも、緑も、ありえないくらいに色が濃い。
くらくらするような南国の空の下、私は外敵から身を守る自分達だけの寝床と餌場を確保した。
生きていける。
檻の中から出ても、親子で生きていける!と、確信した。
小さな餌場兼寝床で、仔猫たちは自分自身の足で外を歩くようになっていった。
今は、仔猫たちが帰ってくるのをただ待っているだけ。
もう両脇に抱えておくことはできない
両手に仔猫を抱えて、世界中の全てに牙を剥いていた私はもういない。





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